小さなギャラリーが彼女の世界で埋まっていた。雑に見えるけどしっかり乙女なかわいいクッションに囲まれて目がちかちかするような原色の絵が壁一面。力強く書かれた体にすべりこんでいく甘いもの(食べ物だけじゃなくて、モノとか経験とかもすべりこんでたな)。雑誌や本で何度も拝見したことある、女の子。目の前にいてもすごく自然。いや、もっとテンションあがるハズでしょておもたけど。
 サインとイラストを描いていただいて、最後に握手もしていただいた。・・さっき古本市に行ってすっごく汚い本さわりまくったから、手、汚かったんだわ、あたし。失礼なことしたな。



 生い立ち。自分の記憶にあるものを自分だけで思い出してはっきりとうかべることはできるけど、第三者、それも初対面のヒトにそれをはっきりと伝えることってなかなかできない。そこまではっきりと伝えたいと思ったことはないけど、でもな。これまで生きてきた日のほんの一部であっても映像で残ってるのっていいことなのかもしれない。ちょっとだけ、羨ましく思った。(けどやっぱり自分の親があたしを執拗にビデオにおさめておくような人じゃなくてよかったなて思うけど。執拗に、っていうか全くおさめてないけども!)