農家の子久々に土の上に立つ

 今日はアクティブガールとして有名(あたしの中で)な まにしあたんの提案によりいちごまつり*1を行う日です。
 普段乗らない方向へ走ってゆくバスに乗り、まにしあ家の畑へと向かう。あたしが住んでるところから比較的近い場所なのに、空と山とに囲まれた「田舎」なゆったりとした場所。まにしあ父が楽しんで育てているという野菜がいきいきと葉や実をみのらせている。その中でヒトキワ目立つ真っ赤ないちごさん。あたしの鳥取の家でもいちごを育てていたと思うのだけどそういえばもう何年もその実を自分の手で穫ったことがない。久々に「土の上」にあるいちごを見た。
 父と散歩をしているとたまに「あれ、何の葉っぱか分かる?」と聞かれたりする。「知らん」と答えると「あれは○○!お前は農家の子なのにそんなことも分からんのか」と言われてしまう。そう、分からんのですよ。実が土の中に埋まってるとなおさら分からない。家のすぐ横に畑があるというのになぁ。せっかく自然や野菜と近くでふれあえる環境で育ったと言うのに全くもったいないことをしたと今は思う。でもそんな父だって農業に興味はなかったとか何とか聞いたことがある気がするよ??そんなもんだよなぁ。
 

 「あれー。イチゴってどっから穫っていいの?」って今日集まったみんなが言ってて、それにビックリしてしまった。「ヘタ」のすぐ上の部分をちぎればいいっていうことも、初めてだと分からないことなんだ。父からすればあたしは「農」のことをちっとも知らない子なんだろうけどでもちょっとは知ってるみたいだ、とほんの少し誇りに思えた。そして、やっぱりもったいなかった。もう少し、畑の野菜に興味を持つべきだよなぁ。帰省する度に畑へ足を運ぶのだけどそれは自らではないし。
 でも…ちっとも野菜のことは知らないけど、分かるんだよ。冬のキュウリのくそまずいこととか、とれたてのキュウリがどれだけとげとげで痛いのか、とか。旬の野菜の美味しさとハウス育ちのスーパーの野菜のまずさは本当によく分かる。知識はないけど、舌はちゃんと農家の娘の舌に育っておりますよ。
て、まぁいちご狩りをしながらそんなことを思っていたわけです。
そしていちごはとってもおいしかったわけです。
感動です。
何より「イロ」がすごい。あたしの誕生石はルビーで「赤い宝石」なのですけど
多分このまにしあ父のいちごのイロに勝てるルビーはないなぁって心底思いました。
宝石のイロも天然のイロなのだけどこの天然のイロには叶わないよ、きっと。生きてるんだもん。

*1:まにしあたんは「いちごパーティ」と言っていたんだけどどうも「パーティ」より「まつり」という単語がすきなあたしは「いちごまつり」を貫かせていただく。