小さな日曜日

春というより夏のような陽気。
化粧もしてない顔のまま帽子を深くかぶって外に出る。
見たい本がある。
小さな本屋には置いてなかった。
きっと恵文社にはあるはず。



てくてくと歩き、やっと気づく。
歩いて行くには少し遠かったみたい。
予定を変更してガケ書房に向かう。
お目当ての本を見つけれたし(ごめんなさい立ち読み。)、
久々に本も買えた。
酒井駒子さんのイラストの少女が痛々しくって
思わずポストカードを3枚購入。
1枚はあたしの。あと2枚は愛する2人へ書くための。


途中でスーパーによって切れてた砂糖を購入。
レジ袋をがさがさ言わせながらまたてくてくと歩く歩く。
バスが来たから乗ってみる。
どこ行きのバスか知らない。
知ってる道から遠ざかりぐぅんとバスは知らない道を走っていく。
どこだろう、砂糖と本とポストカードを持ったあたしは
窓の外をじっと見る。
あぁ、家から離れてしまった。
また歩いて帰らないと。。。



バスを降りたら目の前に小さなスーパーマーケット。
スーパーを見ると入ってしまうのは何なんだろう。
牛乳が安かったから買ってみる。
本と砂糖と牛乳。袋を3つがさがさ言わせて歩く歩く。
夕方になってもまだまだ暑いみたい。
帰ったら、ぱんを焼こう。
牛乳があるからきっとぱんがおいしいはず。
ばななもあるから、たのしいはず。
それから愛するあの子にはがきを書こう。
買ったばかりの少女のはがき。


日曜の夕方は寂しい。



めずらしく携帯電話がぶるると動く。
メール。




「来週イチゴパーティをしませんか。」