食費削って美術館

京都近代美術館・「ドイツ写真の現在ーーかわりゆく「現実」と向かいあうために」
(http://www.momak.go.jp/0601-German_j.html)
日曜の昼間に行ってしまったので割と人は多かった。
よく考えればあたしはドイツにも写真にも詳しくないので
フムフムと「学ぶ」様な感じで社会見学で工場へ来た小学生の様な観賞の仕方。
10名程の写真家の写真が展示してあって大体時代が古い順に展示してあり、
その時代背景とも合わせて見れるようになっていた。
こういう時いつも感じるのが「歴史の勉強はしておくべきだ」ということ。
時代背景が分かってその1枚の写真を見るのと
分かってなくて見るのとでは雲泥の差というのでしょうか。
分からずに見るのって本当にもったいない。



あたしはトーマス・デマンドの写真がすごく気になってしまって
トーマス・デマンドの写真が展示してある周辺を右往左往してしまった。
廊下とか部屋とかどこにでもあるような空間の写真なんだけど、
何だか変。
おかしいな、と思って解説を見てみると
この写真の空間はすべて建築模型を学んだデマンドが紙で作った、
ほとんど原寸大の模型で構成されています、と書いてあった。
そしてこれらの作品は歴史的な出来事や事件の報道写真をモチーフとしているそうだ。
ヒトラーの暗殺未遂事件とかアメリカでの連続猟奇殺人事件とか。
ここでもやっぱり歴史やニュースは知っておくべきだわと再確認。


京都国立近代美術館へ来たのは多分初めてだと思う。
展示の仕方がキレイで1枚じゃなくって数枚で1つの作品に見えたりして
すごくいい空間だった。
この壁1枚ごと欲しいなぁと思ったりした。
普通美術館って作品の横にその作家の名前や年号、タイトルなどが
書かれてる小さなボードが貼られてるんだけど
ここでは一切なにもなかった。ただただ写真だけが展示してあるのみ。
絵画ではなく写真の展示だとこういうスタイルは普通なのだろうか*1
でもそれがない分作品だけが目に入ってしかも今自分が
「作品を見てる」という感覚から少しずれることができてよかった。
写真展を見終わった後にコレクションギャラリーも見て帰ったけど
こちらの展示は写真展の展示程「いい展示方だ」とは思わなかったの*2
おそらく京都国立近代美術館がどうのこうのの前に
「ドイツ写真の現在」の展示方法を含めての「作品」がよかったってことだろう。

*1:絵画展は行くけど写真展はあまり行かないので分からないんですよ。

*2:絵がどうのこうのじゃなくって作品の「展示の仕方・空間の作り方」のこと