随分と失礼なことで。
 そして人のことをとやかく言える立場ではないけど。
 父には友だちという存在がいるのだろうかと
 何度も考えたことがある。



 いないとしか思えない。



 別に頻繁に会うのが友だちで頻繁に連絡とるのが友だちで
 休みの日に一緒に出かけるのが友だちだとは言わないから
 例え30年連絡とってなくて30年会ってなくても友だちだ
 と言われれば、そうですか、としか言えないけど。
 



 でもなぁ〜
 失礼極まりないけど、そんな存在すらいない気がしてしまう。
 



 昨日父から届いたはがきによると山岳会に入ったらしい。
 詳しいことは知らないが
 山登りが趣味の人と一緒に山を登る会なのだろうと思う(確実に)。
 そこで誰か友だちでも出来りゃいいのになぁ〜と娘は思うよ。
 同じ趣味を持った友だちがいれば
 老後はきっと楽しいと思うよ。
 心配なんだよ。
 彼は何でもできる人だけど、どうも人付き合いだけは
 下手な気がして。
 会社を退職したら人と接触しない人生を歩みそうな気がして。




 はがきに書いてあった「夏に一緒に山登りでもしないか」
 という文章は無視して、
 「山岳会に入った」という部分が何より重要に思えた。
 いい友だちが、出来たらいいなぁと 
 はがきを読みながら、思った。